掲示板「チームオンコロジー」

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治療とその選択
治療に前向きになれず精神的な苦痛が続いています
HN(東京都) 2020/01/04
昨年10月乳がんと診断されました。
HER2タイプ、核グレード3、リンパ節転移あり、ステージⅡB
術前化学療法、全摘、放射線治療、分子標的薬治療の予定です。

12月から化学療法を開始したので既に頭は禿げてしまい、手も黒くなり、爪は2枚爪、味覚異常や口内炎が続いています。
カツラは煩わしく手間がかかり、なんでこんなものにお金を使わなくてはならないのかと悲しくなります。
そのため外出が苦痛です。特に知り合いには会いたくありません。

また胸が片方なくなることは考えただけで耐えきれないです。
片側に一直線の傷が付いた平らな胸を想像すると気が狂いそうです。
リンパ節転移があって放射線治療が必要なため同時再建は出来ません。
もし後から再建するとしてもインプラントは使えず自家組織でと言われました。
ただ自家組織も放射線治療後は成功率が下がるそうですし、年齢や身体への負担や長い入院期間を考えると、そのまま片胸で一生過ごすことになると思います。
これから一生変な下着にパッドを詰めて過ごすのかと思うと涙が出ます。惨めです。

手術自体も恐ろしく、手術後の後遺症も心配です。
脇の感覚がおかしくなる(常にタオルを挟んだような感じ)と説明されました。
リハビリが必要なことも今から気が重いです。

リンパ節郭清と放射線治療をするのでリンパ浮腫になる確率も高いと思います。
放射線治療をすると皮膚の組織が破壊され汗や脂も出なくなるそうですし、首元は色が黒くなって治らないのでしょうか。
全摘なのに放射線治療が必要なことが恨めしいです。

こんなダメージが大きい治療を大金をかけてしたところで、核グレード3、増殖速度が早く、リンパ節転移も多く、いかにもすぐ再発しそうだという考えが頭から離れません。
HER2タイプの再発は術後3年以内が多いそうですが、ある病院のサイトには再発までの期間が短いと予後も概ね短いとありました。
またHER2タイプは他のサブタイプに比べて脳転移の割合が多いと知り悲観しています。

この掲示板を見ると、化学療法や手術の副作用や後遺症で長く苦しんでいたり、術後すぐの再発などの投稿が沢山あります。
髪も生え揃わないことがある程度あるらしいと知りガックリしました。
病院のスタッフは異口同音に髪は必ず生えます!と言います。
少しでも生えれば「生えた」に含まれるならそのとおりなのでしょうが、何となく不信感を持ってしまいます。

脱毛して、胸とリンパ節を切ったところですぐ再発して、再度辛い治療をしてサッサと死ぬのか?
死ななかったとしても、片胸のおばさんになり、重いものも持てず常にリンパ浮腫と再発を気にしながら一生過ごすのか?
リンパ浮腫になりながら老親の介護をするのか?
がん罹患者は他のがんや病気になるリスクが格段に高いというので、別のがんに罹患するのだろうか?

など、気持ちが落ち込み精神的に辛い毎日です。
がん患者向けの心のケアに関する本も何冊も読みましたが、結局は何の救いにもならず気持ちが落ちます。

乳がんには気をつけていて、毎年人間ドックでマンモグラフィとエコー検査を受けていました。
過去2回要再検査になったことがありましたが、がんは見つからず経過観察でした。
前回と前々回は特に所見はなかったのに、今回はもう初期ではない乳がんが見つかり、前回検査での見落としではないかと強い不信感を抱いています。
医療側は、見落としかどうかは分からない、変えられない過去を考えても仕方ないので考えるなと言いますが、そんなことは無理です。
ピンクリボンキャンペーンなどでも乳がんは早期発見早期治療で治ります!2年に1回の検診を受けましょう!と散々宣伝しています。
しかし毎年検診を受けていたのに早期発見できず「どうして⁉︎」と衝撃を受けました。
でも実は検診は絶対ではないので自己チェックが大切という付け足しがあったのですね。
自己健診の仕方のイラストが添えられていますが、あんなイラストでは全く分かりません。
乳がんだと言われた今も自分ではしこりがよく分からないです。
女性は見た目は気にするくせに健康への意識が低いから乳がんになって乳房や命まで失うことがあるなどと書かれている病院のサイトもありました。
腹が立ったし、悔しくて仕方ありません。

乳がんの疑いを告げられた後、がん相談支援センターへ相談したりもしました。
・まだ本当にがんかどうか分からない
・がんだったとしてもがんには顔つきというのがあって云々
・部分切除や同時再建というのもあります
・全員が化学療法をするわけではない
・(確定診断後)今のところリンパ節転移の所見はない

どれも聞いたときはとりあえず安心することができました。
でも結局は本当にがんだったし、がんの顔つきは悪く、全摘で同時再建不可、化学療法が必要で、4つ以上のリンパ節転移。全て悪い方に転がりました。

今さら良い方向に行くなんて考えられません。
悪い方へ悪い方へ落ちていく未来が待っていると思います。
もうこれ以上、時が進んで欲しくないです。
ここから逃げ出して何もかも終わりにしたい。
医療は患者の苦痛緩和なんて出来ていないではないですか。
精神的な苦痛の緩和なんて医療には出来ないのだと思います。
辛いし苦しいし、恨みの気持ちもあって、ここに書かせていただきました。

Re:治療に前向きになれず精神的な苦痛が続いています
えみ(埼玉県) 2020/01/06
HN様

投稿内容を何度も読ませていただきました。同じ乳癌患者として胸が苦しくなりました。少しでもHNさんの気持ちが前を向いていただけることを願ってのコメントですが…場違いなコメントになってしまったらごめんなさい。

私は昨年春乳癌と診断されました。やはり毎年乳癌検診を受けておりましたが、1年前には「気配すらなかった」のに診断された時には5センチ弱のしこりで、ステージⅡA、トリプルネガティブ。術前化学療法終了後全摘手術が終わりました。増殖力が高いタイプなので急に大きくなったのでは?と言われてます。
診断された当初は夢中で本を読んだりネット検索したり…不安感と戦う日々でした。治療が始まるまでの待ち時間が精神的には一番辛かったなあと思います。

そんな辛かった頃、知人から「主治医の先生を信頼して、しっかり治療に向き合ってね」と言われた時にすっと胸のつかえがおりたような気持になりました。縁があって出会った先生なので、信頼できるように、信頼していただけるように、努力することも大切なことだと教えていただきました。知人は高齢で複数の疾病のため寝たきりで入院中ですが、希望を持ちリハビリしています。
「主治医の先生を信頼して治療と向き合う」と決めてから嘘のように気持ちが楽になりました。

それからは、目の前のひとつひとつのことを考えることにしてます。まずは抗がん剤、脱毛対策、副作用対策、入院、手術、その後のこと…。大変なことですよね、いっぺんに考えたら混乱します。

今は手術後の病理検査の結果を待っているところです。トリプルネガティブのままだと治療は終了ですが、HER2陽性だと治療が追加されるので…ちょっと期待しています。治療終了というのも不安なんです。まだまだこれからもその時々の不安感と戦っていかないといけませんね。

この掲示板の向こう側には、同じように病気と闘っている方がたくさんいらっしゃることでしょう。
医療関係者の方々のコメントもありがたく拝見させていただいております。
HNさんの辛い苦しい気持ちが少しでも和らいで、治療に前向きになれる日が遠くないことを…心から願っております。私も頑張ります!
Re:治療に前向きになれず精神的な苦痛が続いています
K(埼玉県) 2020/01/09
私は胃癌ステージ4、肝臓に転移してます。手術の適応ではなく、抗がん剤治療を昨年10月から続けています。治療に前向きになったり、ネガティブになったり まるで躁鬱病のようです。
最近はもうじき会社の有給を全て使いきってしまう…とネガティブの方が強くなってきました。
私の愚痴ばかりで…今は先を信じるしかありません。何もコメントできなくすみません。
Re:治療に前向きになれず精神的な苦痛が続いています
N(静岡県) 2020/01/15
HNさん

静岡で看護師をしているNと申します。
つらい思いをこちらの掲示板に投稿していただきありがとうございます。
こちらに書くこともかなりのエネルギーを要したのではないでしょうか。
HNさんの苦痛緩和ができていないというのは同じ医療者としてとても胸が詰まる思いです。
投稿からお時間が経ってしまいましたが、その後、お気持ちはいかがですか。

言い訳になってしまいますが、私たち医療者は少しでも患者さんの気持ちに寄り添いたいと努めています。しかし、完全に思いを共有することはできていないことも感じています。
こちらの掲示板では患者さんがありのままの思い、考えを投稿してくださることは私たち医療者にとって新たな発見があることも事実ですし、患者さんの思いに寄り添えていなかったと反省することも正直あります。
 これからも治療を受けられるHNさんに医療者ができることとして、様々な症状が出現した際にHNさんの生活に合わせて対処方法を一緒に考えていくことは自信をもってできます。担当医師だけでなく、薬剤師、看護師、理学療法士、相談員など利用してくださいね。
私がHNさんと病院で関わることは(投稿された地域が違うので)おそらくありませんが、HNさんの思いを受けて止めて自分の働く病院の患者さんに接していきます。
HNさんの負担でなければいつでもこちらの掲示板で思いを書き込んでくださいね。少しでもHNさんのつらい気持ちが軽くなることを一同願っています。

えみさん、Kさん
コメントありがとうございます。
Re:治療に前向きになれず精神的な苦痛が続いています
HN(東京都) 2020/01/17
コメントいただいた皆さま、ありがとうございました。

私の精神的苦痛がなくなることはないと思います。
医療者を信頼しようが、医療者から寄り添っていただこうが、病気が治る治らないには関係ないです。
苦しい症状が出たら大金注ぎ込んで対症療法によるその場しのぎを死ぬまで続けてお終い。
がんとの共存なんて大嘘ですね。
がんに殺されて早々にこの世を去るだけです。
Re:治療に前向きになれず精神的な苦痛が続いています
N(静岡県) 2020/01/23
HNさん
お返事が遅くなりすみません。看護師のNです。
前回の投稿から、診断後すぐに治療が始まり、いろいろなことを伝えられ考えられ、しかし明るいことは何もないと感じて将来に希望が持てないことも伝わりました。しかし、前回のお返事では大変な思いをされているHNさんに前向きになれる言葉や望みを求めてしまったことは申し訳なく思いました。
この掲示板では決して前向きな言葉ばかり書かなくても大丈夫です。
つらかったこと、悔しかったこと、怒っていることも書き込んでもらえたらと私たちは考えています。
この掲示板に書き込むことで少しでもHNさんの気持ちが軽くなることを勝手ながら願っています。
Re:治療に前向きになれず精神的な苦痛が続いています
K(埼玉県) 2020/01/24
N様。初めましてKと申します。胃癌ステージ4、転移性肝癌で10月からハーセプチン、オキサリプラチン、エスワンで治療していますが、このサイトを利用している癌サバイバーで将来明るいと思っている方はほぼいないと思います。私の叔父も20年位前に大腸癌で亡くなってしまいましたが、その叔父は「俺は明るい癌患者」と、もう骨と皮の状態でも周りに明るくふるまっていたのを、癌サバイバーになった今思い出します。私も叔父のようにと思っていますが、やはり、一人なると涙がこぼれてしまいます。
生きて行く勇気と力が欲しいと強く思っています。

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