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医師免許・専門性の更新
上野 直人(海外在住) 2007/04/04
医師免許の更新は米国の多くの州では一年に一回行います。CMEといわれる認可された単位と倫理の単位を一年にある単位数の取得を求められています。この制度は医師を学会および講習会に無理にでも出席させる力になります。ただ、医療の均質化にはつながらないですね。どちらかとすこしでも勉強しなさいというかんじですかね。ただ、問題が出来たときに更新を簡停止できるので、行政的に処罰はしやすいです。

逆に医療の質を米国で一定に出来る大きな原因は厳しい専門性医制度にあるのかもしれません。もちろん、専門医を取るための研修期間と研修内容がかなり監督されていること。また、専門医を持っていることが多くの病院でもとめらていること。また、専門医資格を更新する必要があること。専門医外で医療行為が出来にくい現状が医療をよくしてるのではないかと個人的に思っています。

私は腫瘍内科医と一般内科医ですが、3年前に10年に一回の更新をしました。とてもしんどかったと言うのが正直な感想ですが。でも、勉強することは医師としてよかったと思います。なにもよりも知識不足の医師に診られない患者にとっても良いことではないかと思います。

   
Re:医師免許・専門性の更新
柏葉匡寛(岩手県) 2007/04/14
更新に関して。それ自体が医療の質の均てん化や標準的医療の普及にならないのは残念ですが、そうだと思います。実際に医療に携わっている個々の意識の問題ですね。オレ流医療がどうしてもまかり通る日本において、専門医制度やそのカリキュラムが更生のきっかけにはならないこと、逆に暫定○○の名のもとにオレ流医療をはびこらせている様にも感じます。最近外科専門医を更新してそう感じました。
Re: オレ流を減らす
上野直人(海外在住) 2007/04/14
エビデンスのないオレ流をどのように減らすか。オレ流をいかにエビデンスに変えるにはどうするか。難しい課題ですね。どうもエビデンスによる医療の良さを理解していない医療従事者が多いような気がします。エビデンスによる医療は紋切り型の医療にはならないと思うのですが。
Re:医師免許・専門性の更新
上田(兵庫県) 2007/04/18
オレ流に対抗するため、高い専門性を持つ患者会がエビデンスの高い情報を提供し、患者のセカンドオピニオン役を担っているがん種があります。医師不足で、どんな医師でも敬重される時代だからこそ、患者が自分の病気を自分で勉強する意識を持つことがとても大切だと、最近つくづく感じています。
Re:医師免許・専門性の更新
谷野裕一(和歌山県) 2007/04/25
免許更新とは全く別の話ですが、うちの子供もかなり激しいアトピーと食物アレルギーがあります。2歳から4歳のときにボルチモアにいましたが、ジョンズホプキンスのアレルギー科で大きな歯磨きくらいのストロングのステロイドを処方していただきました。コラムに書かれているようにはじめは良くなりましたが、そのうち全く効かなくなりました。
顔とかにはあまりつけない方が良いというのはそうかも知れません。でも、どこでもアトピーの治療としてかなり強いステロイドを使用していることは多いです。婦人科の先生が乳児湿疹に対してステロイドを容易に処方するのが問題であって、医師免許の更新でそれが良くなるとは言えないと思います。アトピーの診断と治療のガイドラインを作ること、すでにあるならば、患者家族向けのものを作ったり、それを広く使ってもらう努力をすることが必要だと思います。
勿論、医師免許の更新は良いことで医療レベルのベースをあげることにつながると思いますので、賛成です。
Re:医師免許・専門性の更新
冨田(兵庫県) 2007/04/25
免許更新とは直接関係ありませんが、今回の事例にある薬について、医療チームの一員として薬剤師にもできることがあったのではないかと思います。
患者さんに、各専門職の専門性を知っていただけるような働きかけをしていくべきだと、一病院薬剤師として反省しました。

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