掲示板「チームオンコロジー」

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患者と医療者のコミュニケーション
初診時に炎症性乳がんを疑われた患者としての体験
M.M(千葉県) 2013/04/08
45才、出産経験なし、閉経前

平成24年3月末 右乳房奥に痛みを感じる。
同4月 強く触れると砂袋様なしこりがあるものの、「乳がんは痛くない」とネットで見たので様子見。
しばらくすると熱感を帯てきたので冷却シートで冷やしてみる。
5月2日 朝のシャワー時に、腫れた右乳房に驚く。紅く、乳房全体が腫れた。
ゴールデンウィーク明けを待ち近所の乳腺クリニック受診。腫れと痛みのためマンモ不明瞭、エコーレベル極めて低く、その際に「炎症性乳がんを強く疑う」として、総合病院にドクター指名で紹介状を頂き、当日受診する。エコー、細胞診にてがん確定。
5月末にCT。腫瘍10センチ、腋窩リンパ節肥大(リンパ節転移あり)、遠隔転移なし。ステージ3C。
術前化学療法EC→ウィークリーパクリタキセルを提案される。
6月より化学療法スタート。EC1クールで乳房の赤みはだいたいひき、腫れは治まる。
EC4クール終了時には52%の腫瘍縮小。腋窩リンパ節縮小。パクリタキセル終了時には更に33%縮小。残存腫瘍約3センチ。
平成25年2月、手術の術式を主治医と話し合う。局所再発のリスクなどを考慮し全摘を選択。
3月22日全摘手術。腋窩リンパ節郭清(レベル2)
病理結果は治療効果グレードⅢ完全奏効。リンパ0/10
治療開始時に肥大した乳房から得られたデータが乏しく、術後検体から腫瘍細胞が消失したため、ホルモン感受性、ハーツーなどは不明。以後は経過観察(無治療)となった。

最初のクリニックから紹介されたドクターが乳がんを得意とし、また緩和の指導医だったこともあり、比較的安心して治療に入れました。標準治療を受けさせて頂きながらも、こちらの興味のある治療にも耳を傾けて下さりながら(炎症性乳がんにスタチン、などの情報)丁寧に「できること、勧めないこと」を説明頂きながらの治療であったので初診の臨床所見では炎症性乳がんが疑われてはいたものの、その後 右炎症性乳がん→右二次性炎症性乳がん→右浸潤性乳管がん→右進行乳がんとカルテ記載が変化して行くことにも不安や不信感はありませんでした。手術の結果、主治医も「ここまで奏効するとは実は想像してはいませんでした…」と話された位に術前化学療法の効果があったのですが、再発予防のための治療を選択できる材料が失われたことには若干の不安があり、経口の抗がん剤をしたいとリクエストしましたが、過剰治療になりますし、予想だけで抗がん剤なりホルモン治療なり行うのはQOLの面からもお勧めできません。との説明に納得しました。

初期治療中、多忙なドクターとコミュニケーションをなるべく取るために、勧められていた「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」をよく読みました。逆にネットの情報は信頼できるサイトのみに留めていたずらに不安感を増さないようにしていて、ドクターに対しては分からないことの「質問」の目的は「ただの自己主張」ではないようになるべく心がけていました。ドクターも、患者を尊重して下さったと思います。気になる(生存率など)データも、自分がどちらに入るのかは誰にも分からないので希望を持って治療に臨むことだけを考えようとしていました。ナースさん方の笑顔にも助けられました。
短めな診察時間の中、いかにコンパクトに意思を伝えるかが難しいですが、傾聴いただけそうな雰囲気のあるドクターは患者にとって有り難い存在だと思います。

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Re:初診時に炎症性乳がんを疑われた患者としての体験
金 隆史(広島県) 2013/04/08
広島で乳腺外科医をやっていますが、いくつかコメントさせて頂きます。局所進行乳がんを患い、抗がん剤治療、手術とよく頑張ってこられたと思います。主治医との信頼関係、関係スタッフ、家族のサポートの賜物と言えます。切除標本で原発巣及び腋窩リンパ節に転移はなかったので術後再発の可能性は高いとはいえませんが、術前stage IIICであったならば100%安心ともいえません。術前化学療法でがん細胞が完全消失した場合、1割くらいで再発がみられています。通常術前化学療法前に、針生検により乳がんのサブタイプを検査しておきますが、今回のケースのようにがん細胞がすべて消失してしまった場合にはわかりません。Stage IIICであれば、ホルモン剤あるいは経口抗がん剤による術後補助療法の適応、術後放射線治療も考慮に入ってきます。Stage IIICでの一般的な考えを述べたまでですが、主治医との信頼関係を大切に慎重に経過をみていって下さい。

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Re:ありがとうございます
M.M(千葉県) 2013/04/09
金先生、本文をお目にとめて頂き、またコメント下さいましてありがとうございます。
確かに術後の治療も、術前より主治医と少しづつ話し合ってきており、結果「経過観察」になったのですが、10か月私を診て下さったドクターが導きだした結論でもあることですし、今は私自身(根拠はないですが)大丈夫!と思って生活しようと考えています。
コメント頂戴し、改めて内容を考えると少々不安も勿論残りますが、いずれにせよあのタイミングで何か出来たか?すればよかった、などの「たら、れば」は既に意味がなくなっていますことも事実ですので、後は自分に体力をつけ、適正な体重を意識するなど心掛けつつ頑張って行きたい(生きたい)と思います。
それから申し訳ないことに、ステージについて誤記入してしまいました。内容はそう大きく変わらないかも知れませんが、ⅢBと知らされておりました。お詫び申し上げます。
お言葉本当にありがとうございます。気が緩みそうな時に、引き締めて頂ける貴重なお話です。仰るとおり慎重にみていきたいと思います。

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Re:初診時に炎症性乳がんを疑われた患者としての体験
M(千葉県) 2018/04/10
5年経ちます

臨床所見に炎症性乳がんを持っていたサバイバーですが、5年目検査をクリアいたしました。
発症当時はまだ情報自体少なく、一時は途方に暮れました。
元気に経年しております。

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Re:初診時に炎症性乳がんを疑われた患者としての体験
金 隆史(広島県) 2018/04/13
M 様

  治療後5年経過されて、一安心されていることと思います。
MさんとMさんを支えてくださった人たちの努力の賜物だと思います。乳癌の場合は10年経過をみていくことが必要ですので、まだ、100%安心とはいきませんが、がんサバイバーとして、力強く生きてください。患者さんに少しでもこの掲示板のコミュニケーションがお役にたてれば幸いです。

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Re:初診時に炎症性乳がんを疑われた患者としての体験
M(千葉県) 2018/04/17
金先生

数年前の投稿と同じドクターよりお返事を頂戴できてびっくりし、とても嬉しく感じました。どうもありがとうございました。先生もお元気でおられますでしょうか。

私たち患者は日進月歩の医療に期待しています。それ以上に(カテゴリーにあるように)自身の主治医をはじめとする医療者とよくコミュニケーションが取れて納得できるインフォームドコンセントが得られた時には前を向いてサバイブすることができるような気がしています。

診断されてから生じる様々な選択肢から取捨選択する時に後押しや根拠の助けになる医療機関等の(このような)掲示板もとても有り難く、関わっておられるドクター方に感謝を改めて申し上げます。
先生方におかれましても、どうぞご自愛くださいませ。

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