掲示板「チームオンコロジー」

Bulletin board

患者と医療者のコミュニケーション
末期がんにおける辛さについて
まりこ(埼玉県) 2017/03/02
45歳の乳がん(ステージ2)患者です。どうぞよろしくお願いします。
手術を終え、化学療法、放射線療法、ホルモン療法についてもひとまず方針が決まったところです。
しかし、振り返ると、方針を決める上でかなりの違和感を感じていたことに気づきました。
というのも、本音では「痛くも苦しくもないのなら、早く寿命を迎えたい」と
思っていることを口に出せなかったからです。
医師にそのようなことを言えば、「そんな患者はウチでは診ない」と言われるのが怖いからです。
「早く寿命を迎えたいのなら、治療を受けなければいいのではないか」と思われる方も
おられるでしょうが、「痛い・苦しい」は避けたいので、緩和治療は受けたいのです。
そこで皆様にご意見などお伺いしたいのですが、
1.「苦しまないですむなら、早く寿命を迎えたい」と口に出してもよかったのでしょうか?
そのような患者に対して、医療者の皆様はどうお感じになるのでしょうか?
2.実際のところ、乳がんで亡くなる場合、痛み・苦しさ・だるさ等に
耐えなければならないのでしょうか?
「緩和ケアの技術が進んでいるから、さほど苦しまない」という情報、
「緩和ケアを受けていたにもかかわらず、苦しんで亡くなった」という情報、
いろいろな情報が飛び交っていますが、本当のところはどうなのでしょうか?

   
Re:末期がんにおける辛さについて
H(東京都) 2017/03/05
 私の妻は、がんではありませんが、若い頃から精神病に苦しみ、一進一退の状態を繰り返し、仕事はできず、妄想にかられ暴力的になることも多々あります。
 妻も常に「痛くも苦しくもないのなら、早く寿命を迎えたい」と私にいっています。そんなとき、私は笑って、「君がいなくなったら、ペットも私も寂しくて、どうなるかわからないよ。だから生きて一緒に家族でささやかに楽しく生きようよ。」と言って、彼女を笑わせるオヤジギャグや滑稽なダンスをして、一生懸命に彼女を笑わせようとしています。笑いは、彼女の気持ちを和ませ、少し元気にしてくれます。
 生きることは瞬間、瞬間、一呼吸、一呼吸の不連続の連続のような気がします。だから、寿命など忘れて、瞬間、瞬間を楽しむことが大切なような気がします。
 妻は、私が死んだら死ぬと言っているので、私はできるだけ長く生きて、彼女を笑わせたり、ささやかなもので楽しませようと思っています。
 まりこさんも、深刻な病気に苦しんでいますが、できるだけ身近な人たちと楽しみの時間をもたれて、寿命など忘れて、瞬間、瞬間を大切に生きられることを切に願う次第です。
 妻を愛しています。まりこさんを愛している人もいると思います。愛する人を失うことは怖いことです。遺族は死を悲しみすぎると自らも衰弱して死んでしまいますので、まりこさん、どうぞ、瞬間、瞬間を皆さまと輝いて生きてください。
 まりこさんにとって、意に沿わないコメントだったかもしれません。どうかお許しください。
 末筆になりましたが、まりこさんの希望がかない、良き人生を送られることを心より願っております。
Re:末期がんにおける辛さについて
まりこ(埼玉県) 2017/03/07
H様

コメントありがとうございます。

H様の奥様は、「早く寿命を迎えたい」、「夫より先に死にたい」とおっしゃっているとのこと、私と似ていますね。似ている方が私のほかにもいると思うと、それだけで慰められます。(ただ、私は「そんなことを言えば夫に精神的な負担をかけるだけ」と思い、口に出せずにいます)
支える家族も大変だと思うのですが、H様は明るくふるまっておられて、愛情深い立派な方だと思います。

私は、矛盾するようですが「早く寿命を迎えたい」と思うと同時に「もう少し生き続けたい」いう気持ちもあるのです。死期を先延ばしにすれば、夫は喜ぶだろうし、緩和治療も発達するでしょうし。H様の奥様もきっと同じだと思います。

「瞬間、瞬間を生きる」確かにそうですよね。今後、再発するかもしれないし、しないかもしれない。どちらになるかわからないのなら、その瞬間を大切にするしかないんですよね。

H様からいただいたコメントは、きっと一生、折に触れて読み返すと思います。

末筆になりますが、H様と奥様の幸せな日々が長く続くよう、心からお祈りしています。
本当にありがとうございました。

記事内容を変更することはできません。記述を修正したい場合はコメント欄を使って補足・訂正を行ってください。