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癌患者の染毛について
中尾百合(群馬県) 2020/02/05
婦人科系癌を2回経験したものです。今は経過観察中です。髪が全部白髪で、病気になる前はジアミン系ではない化学染料で染毛していました。
化学染料には発がん性があると聞き、怖くなりました。その後、海藻でできたトリートメントカラーに、低ジアミン、低アルカリをハイブリットしたオーガニックカラートリートメントで美容室で染めてもらってます。ジアミンやアルカリなどの化学染料は、色を付けようとすると多少は入ってしまうそうです。低ジアミン、低アルカリなら発がんなどは気にしなくても大丈夫でしょうか。
他の癌患者様はどうなさっているのでしょうか。
なお、ヘナという天然植物性のヘアカラーを購入して染めることも考えたのですが、染まるのに時間がかかって手間がかかるようなのと、欧州では発がん性がある?ということで禁止されている?という情報をネットでみたので(真意の程はさだかではありません)をちょっと迷っています

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Re:癌患者の染毛について
saki(静岡県) 2020/02/19
中尾百合さま、

ご返信が遅くなり申し訳ありません。看護師のsakiと申します。

 婦人科がんを2回経験し経過観察中とのこと。治療時期中はたくさんの大変なこと、辛いことを乗り越えて今があり、そんな中尾さまだからこそ、髪の染料が再発や新たながんの原因になってしまったら、という不安も大きいのではないかと思います。
 中尾さまのご質問を、「化学染毛料やヘナの発がん性について」と「がん患者さんの染毛について」に分けてお答えします。
 WHOの外部組織である国際がん研究機関(IARC)が様々な物質の発がん性を科学的な根拠に基づいて、①発がん性がある、②おそらく発がん性がある、③発がん性がある可能性がある、④発がん性について分類できない、⑤発がん性がないの5つに分類しています。染毛剤に含まれるパラフェニレンジアミン、染毛製品全般は④に分類されています。④にはコーヒーやお茶なども含まれます。④は科学的な根拠がなく発がん性について分類できないというグループなので、少なくとも現時点で明らかな発がん性はわかっていないということになります。それを、はっきりしないからもしかしたら発がん性があるかもしれないと考えて使用を控えるか、はっきりした証拠がないから使用するかは個人の価値観によるところが大きいのではないかと思います。
 次に、「がん患者さんの染毛について」ですが、「がん患者に対するアピアランスケアの手引き」の中で、薬物治療を終え再発毛し始めた患者さんや薬物治療中で脱毛のない患者さんの染毛について、染毛剤に対するアレルギーがない、頭皮に皮疹等がない、染毛剤の使用に適した長さまで髪が伸びている、等の条件を満たせば、治療前に使用していた染毛剤や、ヘナを用いて染毛することを否定しない、とされています。「否定しない」という曖昧な表現になっているのは、禁止する、または推奨するだけの科学的根拠がないためです。また、パラフェニレンジアミンはアレルギーや接触性皮膚炎(かぶれ)の原因になり得るため、頭皮への付着をできる限り避けるためにも理美容師に実施してもらうのがよい、との記載がありました。ヘナについては、ヘナ自体もまたアレルギーの原因になりうること、黒く染色するために他の染毛料が配合されているものが多いので製品表示を確かめ、場合によってはパッチテストを行う必要がある、と記載されていました。
 がん患者さんであっても見た目や容姿(アピアランス)はとても大切で、髪を染めて身だしなみを整えることが心身に与えるよい影響もたくさんあると感じます。ですので、普段患者さんに聞かれたら、先に挙げたような注意点をお伝えした上で、これまで使用していた染毛料を用いてよいのではないか、とお答えしています。
 少しでも参考になれば幸いです。

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