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治療とその選択
乳癌鎖骨上下リンパ節再発の治療について
迷子(千葉県) 2022/09/24
鎖骨上下のリンパ節再発治療について、例え手術しても根治出来ないのか、薬物治療中心の主治医の提案は適切なのか悩んでます。
8年前左乳癌2cmステージ1.ルミナルAで部分切除、センチネルリンパ節1個取り転移無し。断端陰性、基底部まで僅か。脈管侵襲血管あり、リンパ無し。胸から脇の一部に放射線、ゾラデックス〜リュープリン+タモキシフェンを5年で経過観察。
4月半ばに鎖骨上リンパ節と思われる所に枝豆大のしこりを見つけ、7月他科に相談、8月かかりつけ乳腺外科受診。胸の手術場所はCT、エコーで何も無し。脇の方から太い針で取った検査結果は核グレード1、EG100、pgr0、ハーツーマイナス、Ki67:20。鎖骨下リンパ節転移。鎖骨上のシコリも多分そうと。CTで内臓には行っていない様子。頭部MRI異常無。BRCA変異無。
薬で治療と言われ、放射線は鎖骨はしてない旨申告し、確認頂き、放射線可能との回答。薬はゾラデックス、フェソロデックス、ベージニオの予定です。鎖骨付近は手術は出来ない場所で、放射線をしなくても.よく効く薬でシコリも消えると思うと説明されました。治療は無期限で、まず5年は頑張り、様子を見て薬を変える事もあると説明されました。帰って調べると、2年くらいしか使えない薬のように思え、薬では根治は難しいとの記事もあり、手術を提案されないのは、主治医は最初から諦めているのかなと思ってしまいます。ステージ1で再発しても局所なら手術してやり直せると思っていたのでやり切れない気持ちです。手術に積極的な先生のネット相談を見ると、脇の下から鎖骨下は手術すべき、鎖骨上は診断次第で手術不可能なら放射線すべき、とあります。主治医に手術した方がいいのではと悩んでると相談すると、脇の下だけならよかったが鎖骨下は画像で4個程シコリがあり数珠繋ぎで手術出来ない。鎖骨上に見える1個は取れる。放射線は可能。との回答。ガイドライン等を見ると鎖骨下は手術を弱く推奨、鎖骨上は後遺症がより出やすく弱く推奨しない、とあり、逆です。手術してくれそうな病院も上記のネット相談の病院しか分からず、そこに転院するのも怖く。主治医の所での相談で鎖骨付近を手術すると浮腫の可能性がありQOLが心配といわれ、極端でない病院にセカンドオピニオンを予約するも今から1月先。首まで腫れて来ている気もして、4月から半年無治療も不安な為、薬での治療を始めようかと思う旨を主治医の病院に伝えました。でも自分で根治の可能性を諦めるという事ではないか、と悩み、その後も様々な情報やネット相談を見ると、別の先生も積極的治療を望むならガイドラインから鎖骨下は手術、鎖骨上は手術か放射線と回答しています。2020年NCCNでも領域リンパ節再発は鎖骨下手術(技術的に可能な場合)、鎖骨上放射線(可能な場合)とあります。手術は荒唐無稽では無さそうです。根治出来ないならQOLが大事です。でも自分で諦めている気もしてどう生きていけば、家族になんと言えば。どうして主治医は手術してくれない、ガイドライン等と逆の事を言うのか。技術の問題か。鎖骨上は取れると言うのは、QOLは保証しないけど患者が強く希望するから、根治する訳ないのに、という事なのか。誰も信じられない気持ちになります。
領域リンパ節再発は、どう治療するのが一般的で、それは何故ですか。根治の可能性もあるとの情報があるけど、患者はそれは奇跡的確率で遠隔転移と同じと思うべきなのですか?
鎖骨上だけでも取る意味はありますか?腋窩リンパから手術してくれる信頼できる病院はありますか?
放射線はいつすべきでしょう?いつか出来るかもしれない免疫チェックポイント阻害薬との併用や光トモセラピーの為に取っておくべきでしょうか?
疑心暗鬼で関わってくださる方々に失礼な質問かもしれません。やはり全摘にすればよかった、オンコタイプdxもやりたかった、タモキシフェンとリュープリンを10年やりたかった、定期経過観察で鎖骨も見てほしいと言えばよかった。もっと大きい病院で色々検査できて先進的な所なら、再発予防ももっと積極的で再発しなかったのでは、と思ってしまい、このままではまたチャンスを逃すのでは、と怖いのです。でも終末期を考えると、どこまで頼れるか分かりませんが地元の主治医から離れる勇気もなく。本当は信頼できる所で手術等して落ち着いたら地元にも戻れるように出来れば、と思っていたのですが、治療の話の段階でつまずいてしまった感じです。悩んで月日も経ち、もう手術は難しいかもしれませんが、例え手術しても根治は出来ないのでしょうか?

Re:乳癌鎖骨上下リンパ節再発の治療について
乳腺科医師(愛知県) 2022/09/30
迷子さんこんにちは。
大変な状況、お察しいたします。
私は乳腺科になって10年目の医師です。JTOPのチームのみんなとも話しあいをし、お答えさせていただきます。
乳がんの領域において同側の鎖骨上リンパに癌が及んでいる場合は根治を目指せるかどうかのグレーゾーンで、患者さんのご年齢やサブタイプ(ホルモン陽性か、HER2陽性かなど)によって治療方針が異なってくる事があります。

まず、ご理解いただきたいのが、手術をすれば治る、という感覚ではなく、むしろお薬の力が重要な状況である、ということです。
鎖骨上リンパに転移がある状況というのは初発であっても、stage3Cというかなり進んだ乳がんの状態、でも遠隔転移はない、という状態です。
この場合、血管内やリンパ管内などに目に見えないほど小さながん細胞が入っている可能性が高く、リンパ節そのものよりもむしろこちらの目に見えない細胞を抑えることが重要です。これらの細胞は手術や放射線といった局所療法では当然制御できず、全身に巡るもの=つまり薬物療法が重要になってきます。

では次に、必要な薬物療法は行ったとして、手術や放射線は必要ないのか?ですが、ここは実際の『迷子さん』のご年齢、全身状態、価値観を踏まえて、主治医の先生とよく相談される必要があります。また鎖骨上リンパの腫大がどれほどの状況か、でも判断は揺らぎます。

『迷子さん』の状況は、我々専門医でも方針が分かれる状況だと思います。主治医の先生や病院の看護師さん達にも迷うお気持ちをしっかり相談し、『迷子さん』が前進できることを祈っています。主治医の先生の意見だけでは納得が難しいそうな場合は、セカンドオピニオンと言う方法も考えてみても良いかもしれません。

お力になれたか分かりませんが、参考になれば幸いです。

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