MDAでの研修

Japanese Medical Exchange Program 現地報告

Japanese Medical Exchange Program & Reports

JME 2019 現地報告 Day29

みなさん、こんにちは。

JME 2019 29日目を担当させていただきます、筑波大学附属病院 薬剤部 樫村彩香です。

 

本日午前中、AチームはBrest Surgical OncologyMedigetの外来見学をしました。

 ↑ Medigetの診療チームとKeiko

 

私たちBチームはLymphoma/Leukemia Impatient 担当のClinical Pharmacist (CP)に同行しました。Nadyaに付きICU病棟に入院する患者を医師とフェローとともにラウンドしました。

MDACCではCPが化学療法のオーダー入力をし、医師がそれを承認して発行することができます。Physician Assistant (PA)Nurse Practitioner (NP)も化学療法をオーダーすることができますが、ICULymphoma/Leukemia患者は腎機能、肝機能に合わせた用量調整が必要となる場合が多いため、CPが担うことが多いそうです。

 

プロブレムリストに病名がない場合は化学療法のオーダーができないため、医師に入力を直接依頼したり、医師から依頼を受けてバンコマイシンのトラフ値を測定オーダーする場面を見ることができました。

朝のチームラウンド前に、化学療法後のBlastの値を確認したり、骨髄生検のレポートを確認して次の治療の予想を立てて、ラウンド時に医師に質問しオーダーを選択しており、とても効果的なディスカッションをしていたのが印象的でした。

 

私は最近、「どうしてMDアンダーソンがんセンター (MDACC)が全米No.1だと思いますか?」 という質問を職員の方に尋ねています!(^^)

Nadyaはまず一つ目にClinical Researchをたくさんしていること、二つ目に患者と医療者、医療者同士のコミュニケーションが非常に密接であり、医療者はお互いの専門性をrespectしていること、答えてくれました。

Clinical Researchをたくさんしている背景には、MDACCの他とは異なる新しいことに恐れずチャレンジしていく精神を表していると思う、とNadyaは教えてくれました。

彼女はMDACCに来る前にコネチカット州の一般病院に勤めていたそうです。そこでは、医師と、薬剤師、看護師などのコメディカルは独立していて、多職種と共同するという姿勢はここと比較すると少なかった、とのお話をしてくださいました。

 ↑ CPのNadyaとAyaka

 

MDACCでは、世界最高のがんセンターを目指すことをVisionに掲げみんなが一つの方向に向かうエネルギーを感じます。

MDACCCore Valuesは、「Caring (思いやり)」 「Integrity (誠実さ)」 「Discovery (発見)」の3つです。どの職員の方にお会いしても、思いやりと誠実さを持って接しており、常に新しい知識を学ぶ姿勢を感じることができます。自分の仕事に誇りを持ち、お互いの専門性を尊重して共同することが患者への最高の医療提供には必要なのだと感じました。

 ↑ MDACCのMission&Visionと、Core Values

 

そして、ここから現地報告ブログで話題に出ているお天気のことへ変わります。

日本でもニュースで報道されているようなのですが、現在、熱帯低気圧Imelda (イメルダ) がテキサス南東部を襲撃しています。

 ↑ 過去72時間の予測降水量

National Weather Service’s Lake Charles officeの報告によると一部地域では本日5-10インチ (12.7-25.4cm) の雨がすでに降っており、今後数時間でさらに2-5インチ(5.08-12.7cm)降る予想とのことです。

3日間では約40インチ (101.6cm)以上の降水量が観測されました。これは、2017年のハリケーンHarvey (ハーヴィー) 以来の最高雨量とのことです。

火曜日の午後にメキシコ湾上に発生したイメルダは時速10km/h以下と遅いスピードでテキサス州からルイジアナ州へ移動しています。

洪水により高速道路が閉鎖され、数百人の住民が立ち往生し、救助を待っています。

 ↑200-300人もの人が救助されました。

↑携帯に表示されたFlash Food Emergency警告。

↑スカイブリッジの雨漏れの様子をみて立ち尽くすRurina。

↑レジデンス前のBaiyouの水面上昇度

本日午後のレクチャーは洪水により退勤時間には混雑が予想され、帰宅できなくなる可能性を考慮し早めに終了しました。Marcyのご好意でレジデンスまで送迎して頂きました。

 

↑明日のFlash Flooding予想

未だ雨は降り続けているため、洪水による被害に予断は許さない状況です。

明日も天候を考慮しながら、プログラムに取り組んでいきます。


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